色づかい・曲線・テラゾー&ゼリージュなど……今っぽい部屋をつくる海外インテリアトレンド6つ #1
いま私が注目するトレンド、アースカラー・大胆な色柄使い・曲線的な造形・テラゾー&ゼリージュタイル・シルバーの復活・そしてサステナブルな選択の6つを紹介します。
こんにちは、早[SAKI]です。
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本日は、海外のインテリアのトレンドについて、私がいろいろな記事や事例を見ていま考えていることをお送りしたいと思います。
インテリアにもトレンドがある、と言われても、あまりピンと来ない話かもしれません。そもそも内装はそう簡単に変更できないし、家具もしょっちゅう買い換えられるわけではないですもんね。
それでも、「今っぽい」インテリアの特徴というのはあって、それを知っていればこれからまるっと家づくりをする人にはもちろんのこと、ちょっとした新しく取り入れるアイテムや模様替えにも役立てられるはず。
もちろん、トレンドを知ったからといってその通りにしないといけないわけではありません。長期的な流れの変化なのか、一時的な流行だけで廃れるものなのかの見極めも必要ではあります。「ふーんこんな感じのデザインが今は流行っているのね」くらいの気持ちで、解像度を上げてお部屋を考えるためのヒントにしてみてください。
ところで、「海外のインテリア」とひとことで言ってもその実態は国によっても個人によってもさまざまで、こうやってまとめてしまうのはちょっと乱暴かもしれません。
それはもちろん承知の上なのですが、そのへんを気にし始めるとだいぶややこしくなるので、このニュースレターでは主に欧米を中心としたインテリアを指して、便宜的にこう表現しています。(うまく言い表す他のキーワードをずっと考えているのですが、 なかなか思いつきません……。)
いろいろな海外メディアが書いた2023年のトレンド記事を読んでみて、私なりに重要な特徴だと思うものをまとめます。ポイントは以下の6つです。
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アースカラー
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大胆な色柄使い
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曲線的な造形
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テラゾー&ゼリージュタイル
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シルバーの復活?
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サステナブル
ちなみに、参考にした記事は以下など。興味のある方は原文でも読んでみてください。
①アースカラーのトレンドは続く
ベージュ、ブラウン、茶色よりのオレンジ色のテラコッタ、植物のグリーンやカーキ、といった自然の色をモチーフにしたアースカラーのインテリアは、数年前から大人気です。このトレンドはこの先もまだまだ続くようです。
日本のインテリアの色使いでも、ベーシックで優しい色合いのものはたくさんみられますが、海外のインテリアの「アースカラー」とは少し違っているように思えます。
というのも、日本でベージュやブラウンが使われた部屋は、いわゆる「ミニマリスト」「シンプルライフ」といった、できるだけモノを置かないすっきりとした家、というものが多いですよね。できるだけモノの存在感をなくし、直線的で、「余白」のみで構成された部屋といった感じです。アースカラーというよりは、ナチュラルカラーというほうがしっくりくるかもしれません。
なんとなく雰囲気が違うのがわかると思います。
では、海外のアースカラーのお部屋は、日本のお部屋とどこがどう違うのでしょうか?
大きな違いは、まずは色の種類の豊富さです。
日本のシンプルなインテリアはアースカラーというよりどちらかというと「モノトーン」に近いものが多いです。
一方で、海外のアースカラーのインテリアは色味を使わないわけではなく、自然の質感をイメージしたような絶妙なくすみ感のあるさまざまな色合いをお部屋に追加しています。選んだ色調に調和するものなら、落ち着いた色だけでなく鮮やかに思える色も上手に使って部屋に華やかさを出しています。
また、その色の組み合わせ方も奥行きを感じるものが多いです。
国内のインテリア指南では主張の強い色を使う時には一種類の色「だけ」を使う傾向が強い気がしますが、海外っぽさに近づけるには単色使いではなく、色を重ねて使うことが大事です。
たとえば、「赤」といっても茶色っぽい赤、ピンクっぽい赤、オレンジっぽい赤、などいろいろな赤があります。近い色味でも表情の違うものを複数組み合わせていくことで、ただの地味なインテリアを抜け出すことができるでしょう。
②大胆な色柄の組み合わせが見直されていく
彩度を抑え、少ない色使いだけでつくられたシンプルなインテリアの流行は、落ち着きを見せつつあるようです。
ある記事の中では、「長すぎたミニマリズムは終わり、明るく大胆な色が主流です」とまで言い切られていました。また、先ほど触れたように、色柄は単体で使うのではなく、様々な質感・テイストをミックスして奥行きを出していくような使い方がますます大切になっています。
日本の人は、海外よりも部屋に大胆な色柄を使うことへの抵抗感が強いように思います。抑制的な色の部屋づくりは上手にやれば落ち着いていて上品なものになりますが、多くの場合は「ものたりない」「ありきたりな」ものにもなりがちです。
私の個人的な感覚と好みとしても、全ての人にとって無難に感じる部屋よりも、そこにしかないもの、その人にしかつくれないもの、個人的な感性が反映されたもの、そういうものが表現された空間でこそ居心地よく過ごせる人ももっと多いのではないかと思っています。
(海外のインテリアを参考にした色柄使いについては、今後のニュースレターでも詳しく分析していきます!)
③すべてが丸く、有機的なラインに
色や柄のトレンドに続いて、形のトレンドにも触れていきます。
現在もっとも注目度の高いフォルムは、ダントツで「曲線」です。たとえば、アーチ状の壁や、アーチ型の扉、さらにテーブルやソファや椅子、アートやオブジェ、壁の模様に至るまで、あらゆるものが丸くなっているのです。
さらに、ただの均一な丸ではなく、少しいびつな形だったり、流れるような流線形だったりと、正確な幾何学模様ではない有機的なフォルムやラインを使うのが今の旬。
こんなふうに、できるだけ角のない丸いもの、ランダムなリズム感を感じる有機的なフォルムのものを増やすよう意識すると、ぐっと今っぽい雰囲気をつくることができます。
④大理石からテラゾー・ゼリージュへ
全体的な色やフォルムの話から、ここからはもう少し個別の素材感のはなし。
海外インテリアの素材でイメージするものといえば、まず思いつくのが「大理石」。大理石はまさに欧米風の高級感をあらわす素材として、インテリアに欠かせないものです。
それはもちろんいまも変わりませんが、そのほかの素材のトレンドも出てきています。
特に注目の素材は「テラゾー(Terrazzo)」と「ゼリージュ(Zellige)」です。
https://www.pinterest.jp/pin/7036943160145528/
床がテラゾー、浴槽と壁のタイルがゼリージュ。
テラゾーは、日本語では人造大理石と訳されます。石材を砕いたものをセメントや樹脂に混ぜて、大理石のような模様に仕上げたもの。
かつては本来の大理石よりもコストの低い石材として、近代以降の建築で流行していたそうです。たしかに、少し古い公共建築の床材などでこういった素材が使われているのを見かけますよね。
そのテラゾーが、ここ最近素材やデザインをアップデートした形で、新しい高級感の表現として使われはじめています。
ちょっと古臭さのあるモノトーンで細かな柄の従来のテラゾーではなく、カラフルできれいな色が使われ、大きめの柄があらわれたタイプのものが海外のキッチンや洗面などの水回りでよく見られるようになりました。
ポップなカラーと組み合わさると、非常に印象的でかわいらしいんです。
そしてもうひとつは、ゼリージュ、いわゆる「モザイクタイル」です。
モザイクタイルといえば、モロッコなどの小さなタイルで繊細なパターン柄を描くものがもっとも有名ですが、 最近流行っているものは一般的にイメージするモザイクタイルとは少し違った印象です。
正方形や長方形の単色のタイルで、一枚一枚に色合いや質感の違いがあり、並べて使うことでまるでハンドメイドのようななんとも言えないゆらぎ、表情が生まれます。
②のフォルムのトレンドとしても、「有機的」であることがポイントでしたが、こういったランダム感、ゆらぎ感がタイル材の選ばれ方にもあらわれているように思います。
⑤ゴールド一辺倒から、シルバー復活の兆し?
ドアノブやミラーのフレーム、照明、家具などに使われる金物は、欧米的なインテリアでは近年ずっとゴールドが主流でした。ミッドセンチュリーのデザイナーズ家具によく使われるパイプ素材と家電類を除くと、シルバーが好んで使われているシーンはそこまで多くなかったような気がします。
しかし、複数の海外のデザイナーが記事の中で「シルバーの復活」について触れているのを目にして、私自身もそろそろ感覚をアップデートする必要があるのかも? と思いはじめました。
ステンレスのキッチンや収納、シルバー色の水栓やドアノブなどは、日本国内でも比較的ポピュラーな素材です。もし今後シルバー素材が見直されてトレンドに返り咲いていくとしたら、いまあるものを活用しながら新鮮なインテリアを作れるかもしれません。そうなったらちょっとありがたいですね。
といっても、個人的な実感としてシルバーが復活している! と感じられているわけではまだなく、これからの動きに注目しているという段階です。
読んでいるみなさんの中で、何か感じることがあれば、ぜひコメントなどいただけたら嬉しいです。
⑥持続的なインテリア、持続的な生活
最後に、インテリアに限らない大きな流れである「サステナビリティ」。
日本国内でももちろん持続可能な社会を、という動きは進んできているとは思いますが、環境問題についての本気度はまだまだ欧米とは比べものにならない気がします。しかしこのトレンド、というよりは時代の要求は、今後も強まる一方であることは間違いありません。
中古家具を活用する、DIYで既存のインテリアをリメイクする、環境に優しい素材を使った商品を選ぶ、といったサステナブルな選択は、これからの部屋づくりで中心的な価値観になっていくはずです。
こういったことは環境にやさしいのはもちろんのこと、住む人にも大きなメリットがあります。中古家具を選べば価格を抑えて好きなデザインのものを買えるかもしれないし、DIYを頑張れば今あるアイテムを買い換えることなく理想的なインテリアがつくれるかもしれません。
楽しみながら自ら工夫をしていくことは、部屋づくりのコストを下げつつ自分らしい空間を実現していくためにもとても重要なアイデアだと思っています。
以上、今っぽいインテリアをつくるトレンド6つをご紹介しました。惹かれるものがあったら、ぜひご自身のお部屋にも取り入れてみてくださいね。
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