【作り方解説】DIYで造作ダイニングソファつくってみた
お久しぶりです、早[SAKI]です!
インテリア好きがリノベをして自分の好きな部屋づくりについて書いていたら、うっかり単著が出て、その縁でIT会社員からリノベ設計士に異業種転職。
住宅リノベーション設計の仕事を始めてからまもなく1年になります。
せっかくプロのリノベ設計士になったし、もう一度自分の家をデザインして作りたい! ということで住み替えを決め、現在、2軒目の自邸リノベが進行中です。
新居の製作過程はメンバーシップで随時報告しているので、ぜひご覧ください!!
ここTheLetterで書いていたようなインテリアノウハウ記事に加えて、私の暮らしのリアルな実践を日記のような形式も含めて頻度を上げて配信しています。
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DIYでダイニングソファを作った
住み替え前の旧我が家で「ダイニングソファ」をDIYで作りました。
この黄色い座面の造作ソファが手作り
リビング側から見たダイニング全景
土台を木材で作成して塗装→上にウレタンとソファ用の生地でクッションを作って乗せる、という構成です。土台には2つ引き出しをつけました。
作ったのは2年ほど前ですが、そういえばこれについて詳しい作り方を紹介していなかったなーとインスタでご質問をいただいて気付いたので、今更ながら手順をご紹介します。
制作過程の動画も撮っているのでどこかで出したいと思っているのですが、出せないままに数年経ってしまいました。とにかく出せるものから出すのが大事ですねということで、まずは写真と文章での解説です。
まず、製作開始前に雰囲気で作ったデザインイラストはこんな感じ。
この時は何もわからないので、こんな感じか?と雰囲気で描いてる
木材を四角く組み立てて、周りにベニヤを曲げながら貼って仕上げます。
では、順番に製作中の写真を載せつつ手順を紹介します! ところどころ写真がないところがあるのですがご容赦ください……。
2×4(ツーバイフォー)で土台組み立て
SPF材のツーバーフォーを使いました
まずは、ホームセンターに売っている2×4(ツーバイフォー)という規格の木材を中心に組み立てて、ソファの土台を作ります。
このツーバイ材、引っ越した当初(作り始める3年くらい前)に買っていたもので、数年間玄関に眠っていました。
ホームセンターで長さをカットしてもらっていたのですが、いざやるぞ! と思って久しぶりに取り出してみたら……カットの意図がまったくわからない!!!!
過去に描いた設計図らしきものを見てみてもいろいろと矛盾点があり、自分がなぜそのサイズで切ったのか本当に謎。やるときはちゃんと一気にやらないとだめですね。
結局買っておいた木材だけではうまく作れず、少し買い足してなんとか進められました。
組み立てて箱状のものができあかりました
ソファなので人が座れる強度が必要なのですが、「まあこのくらい柱を組めばきっと大丈夫でしょう」という目分量で構造を決めました。ツーバイ材はそこそこ分厚い頑丈な木材だし、実際上に乗ってもかなりしっかりしていたので問題ないはず。これぞ雰囲気DIY。
今回はL字のソファにするので、こんな形の箱状のものをもう一組作りました。
座面の曲線カット
座面も曲線状に仕上げるため、ベニヤ板を曲線カットしてこの箱に乗せます。これはジグソーという工具を使いました。
ざっくりカットラインを鉛筆で描いて、えいやで切ったらこうなります。
なかなかいい感じじゃない?
Lの部分は2枚に分けた板をくっつけて使います。だいぶそれっぽいぞ!!
曲線部分に柱を立てる
この座面の曲線に沿ってベニヤを貼りたいので、まずはそのラインに沿って柱を立てます。
床側にも同じ曲線に切った板をおいて、そこに余っていた木材を切って適当な間隔で立ててネジで留めていきます。
この時点でだいぶ完成の形が見えてきましたね
よく見ないとわからないのですが、柱は直接下の板にネジ打ちしてしまうと安定が悪くなるので、横に添え木のような感じで一度木材をつけて、そこに沿って固定するようにしました。これで垂直がちゃんと出せますね。
また、ここには写っていませんが、背もたれになる角の部分も同じように柱を立てて曲線にしました。
ここの空間に引き出しが入ります
Lの内側のスペースは引き出しをつけるためにあけてあります。
引き出しをつけるとき、通常は両サイドが壁になっている方がいいのですが、今回はめんどくさかったのと材料がなかったので、ツーバイ材の枠に直接スライドレールをつけてしまう作戦。いいんです、適当DIYだからね。
ベニヤを曲げながら、貼る!
こうしてできた土台の周りをベニヤで覆って仕上げていきます。
直線の部分は普通にネジで留めればいいのですが、なんとっても今回は曲線です。ここをどうしたのか? と言いますと……ベニヤを、曲げます!
本来は「曲げベニヤ」っていう曲げ加工ができる専用品を使う場合が多いらしい。しかしこのときは来客予定までに完成させたいという事情があり、あまり時間がなかったので届くのを待てなかったのです。
いやもっと早く計画的に作っておけよという話なのですが、しょうがない、急に作りたくなっちゃったんだもん。
ということで、ホームセンターで売っている普通の4mm厚のシナベニヤを自力で曲げます。
まずはお風呂に入れて、ベニヤに水を吸わせます。
まさかベニヤも1日風呂につけられるとは思うまい
十分に湿ったベニヤを、スチームアイロン(ワイシャツとかをかけたままアイロン掛けできるあれです)をあてながら、えいやー!! っとぐいぐい押すと、結構な角度まで曲がるのです。
曲げ木加工ってのがあるくらいだからね、木ってしなやかなんですね。
両手両足が塞がっていたので写真がなくてすみませんが、なんとかこうして曲線部分にベニヤを貼ることができました。途中で力入れすぎてちょっとミシッとなったところもありますが、いいのです、DIYだから。
引き出しをつけて、塗装して完成!
工程すっとばしすぎだろ、という気もしますが、ここからは引き出し取り付け→塗装で一気に完成です。
引き出しはこんな感じに木材の枠にトリマーで溝を掘ったところに、ベニヤの底板を差し込んで組み立てます
引き出しを大きく作りすぎて枠の中に微妙に収まらず、側面を削らないといけなくなったりといろいろと苦戦はしましたが、このへんの過程は何も写真が残っていません……。一人で必死に作っていると写真を撮り忘れますね。
なんやかんや頑張って引き出しを取り付け、最後にネジ穴や隙間などを木工用のパテで埋め、ペンキで全体を塗装したら土台は完成です!
曲線がいい感じです。頑張ってベニヤ曲げた甲斐がありました。
最後に壁との隙間や床の境目をコーキングで埋めて土台は完成。
ウレタンとソファ生地でクッションを作る
これだけでも座ることは可能ですが、やはりおしりが痛くなるので座面にクッションが欲しいですね。ということで、これも作っていきます。
中身のウレタンはネットで注文できるところを見つけて、土台の形に合わせてカット、硬め+柔らかめの2層構造にしてウレタン用のボンドでくっつけました。
ウレタン切るのがけっこうたいへん
さらに、この形に合わせてソファ生地をカット、縫製してカバーを作って仕上げです。
座面のクッションを作り終わったところで力尽きて、その後背もたれのカバーを作り終えるまでにさらに+1年かかりました。
そのあとすぐに家ごと売却してしまったので、完成形で使っていた期間は1ヶ月もなかったかもしれない。買主さんが楽しく使ってくれていることを願います。(合わせて置いていたテーブルもお譲りしたので、きっと使ってくれているはず!)
ぴったりのソファがない、ならば作ればいい!
懐かしの旧我が家ダイニング
ということで、本当にざーーっくりとですがDIYソファの作り方でした。
かかった材料費の総額は3〜4万くらいだったと思います。主に、座面用のウレタンとソファ生地が材料費の大半です。あとは木材とペンキ、引き出し用のレールなど。
きちんと職人さんに作ってもらうと10倍以上はかかるかも。
途中の端折っている工程はそのうち動画でまとめますので気長にお待ちください!
スペースが狭かったり、変則的な形だったりで既製品で探すと難しい時は、やっぱり作ってしまうのが一番満足感があります。
「DIYはハードルが高い」という方は、デザイン図面さえ作れば家具屋さんに発注して作ることも可能です。
デザインについてのご相談なら乗れる可能性があるので、もしやりたい! という方がいたらぜひお声がけください。(まだちゃんとしたサービス化をしていないため、できるかどうかは内容伺ってから判断、になってしまうと思います。もしできなかったらすみません!)
壁面収納のデザイン・設計をお手伝いしたときの記事もあるので、こちらもご参考までに!
それでは、今回はこのへんで。
現在進行中の2軒目リノベは、まさかの管理組合トラブル真っ只中。
そのリアルな進捗や解決までのプロセスは、メンバーシップで少しずつ記録しています。メンバーシップでは、ここTheLetterで書いていたようなインテリアノウハウ記事に加えて、私の暮らしのリアルな実践を頻度を上げて配信中です。
続きが気になる方は、メンバーシップへどうぞ。
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